量子固体を用いた低温固相内化学反応とその圧力効果の研究
Project/Area Number |
14740336
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
熊田 高之 特殊法人日本原子力研究所, 先端基礎研究センター, 研究員 (00343939)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 水素イオン / 電子スピン共鳴 / 凝縮相放射線化学 / 固体水素 / 超短パルスレーザー / 低温化学 / エネルギー緩和 / コヒーレント反ストークスラマン分光 / 水素 / トンネリング / 極低温化学反応 / ESR / 量子拡散 / 量子固体 / ナノ粒子 / 超流動 / 量子媒体 / トンネル反応 / CARS / 極低温 |
Research Abstract |
放射線照射した固体水素中に生成するイオン種の研究は1980年代から広く行われている。しかしながらその信号はこれまで観測されることがなかった。報告者は高純度固体パラ水素を用いた高分解:能電子スピン共鳴分光法を用い、放射線照射した固体パラ水素中に等価な4本線の信号を観測し、理論計算と比較検討した結果それらがH_6^+イオンであることを示した。またその後の研究から重水素分子を1%程度含むパラ水素固体において4本線が重水素の核スピンによりさらに分裂したH_4D_2^+のシグナルを観測することに成功し、上記の同定が確かなものであることが確認された。電子スピン共鳴信号強度から決定された固体水素の放射線分解によるH_6^+の収率は、赤外分光により決定された全イオン種のそれに極めて近い。この結果放射線照射により固体水素中に生成する主イオン種はH_6^+であることが強く示唆される。一方で水素ガスを放射線分解したときにできるイオン種はH_3^+であり、このH_3^+が宇宙空間における化学反応を支配する重要な化学種として広く知られている。今回の研究結果は固体中における放射線誘起反応が気相中におけるそれと大きく異なる典型例が、水素イオンという単純かつ主要な化学種においても引き起こされることを示したものである。 報告者はまた低温固相中における化学種のエネルギー緩和を研究すべく、超短パルスレーザーを用いた固体クリプトン中におけるヨウ素分子の振動量子状態のエネルギー及び位相緩和をコヒーレント反ストークスラマン分光法により調べた。緩和速度を7〜40Kの温度範囲、1【less than or equal】19の振動量子状態において測定した結果、エネルギー緩和は4つのフォノンを瞬時生成する過程、位相緩和は固体中に既存するフォノンとの弾性散乱が支配的であることを示した。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)