結晶設計の概念に基づく超分子有機伝導体の創製と物性開拓
Project/Area Number |
14740390
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
今久保 達郎 独立行政法人理化学研究所, 今久保独立主幹研究ユニット, 独立主幹研究員 (60291332)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
|
Keywords | ヨウ素結合 / 有機伝導体 / 超分子 / TTF / X線結晶構造解析 / セレン / ハロゲン / アダマンタン / ヨウ素 / テトラセレナフルバレン / ジセレナジチアフルバレン / 二セレン化炭素 / セレン化水素 / 1,3-ジセルノール |
Research Abstract |
1.含セレンドナー分子を用いたAu(CN)_4塩の構造と物性 超伝導体を与えるドナー分子DIETS(=diiodo(ethylenedithio)diselenadithiafulavalene)を基本骨格とする、種々のセレン置換体のAu(CN)_4塩について合成と物性測定を行った。ヨウ素置換側がジセレノール骨格のドナーでは、Au(CN)_4塩が全て同型で強いI…Nヨウ素結合を形成している。これらの塩の伝導性はセレン原子の数に依存し、DIEDSSe塩は4.2Kまで金属的性質を保持する。一方ヨウ素置換側がジチオール骨格のドナーDIEDSSは螺旋状の超分子ネットワークを形成することが分かった。 2.異種ハロゲン化TTF誘導体の合成および性質 分子内にヨウ素原子と臭素原子を併せ持つ新規なBrI誘導体について検討した。クロスカップリング法によりBrIETSを56%の収率で得た。電解法により作成したλ-(BrIETS)_2〔Au(CN)_2](PhCl)_<0.5>の室温伝導度は18Scm^<-1>で、100K付近まで金属的挙動を示した。X線単結晶構造解析の結果から、BrIETSドナー分子は4分子周期で積み重なったλ型構造をとっており、ヨウ素結合に基づく特徴的な超分子構造を構築している。TB近似のバンド計算から2種類の閉じたフェルミ面が存在することがわかった。 3.嵩高い置換基を導入した新規ドナー分子の合成 結晶設計における分子間相互作用と立体障害の相補性について検討を行った。具体的にTTF骨格に剛直な立体障害を導入した際に結晶構造と電子物性に与える効果を検証するために、アダマンチリデン骨格を含む種々のTTF誘導体を合成し、X線構造解析により分子間でアダマンチリデン部位同士が接近する特異な性質を明らかにした。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)
-
-
-
[Publications] T.Imakubo, N.Tajima, T.Shirahata, A.Miyake, H.Sawa, T.Nakarmra, H.Ohnuki, M.Tamura, R.Kato, M.Izumi, Y Nishio, K.Kajita: "Crystal design of organic conductors using the iodine bond"Synthetic Metals. 137. 601-602 (2003)
-
-
-
-
-
-
-
-