Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
炭化物をCoなどの鉄系金属で焼結結合された超硬合金は,機械的特性に優れ耐摩耗・耐衝撃性を備えた材料であり,切削工具用途だけでなく金型用途などとして広く使用されている.製造工程において仕上加工には研削,研摩が多く用いられているが,加工能率が悪く生産コストがかかるという問題点から切削加工が施されることがある.しかしながら,超硬合金の切削加工に関する研究については十分になされておらず,工具摩耗機構,切削機構,最適な切削条件などを調べる必要がある.そこで,平成14年度においては超硬合金切削時の基本特性を調べるために工具摩耗および切削抵抗の測定を行った.被削材にはV30およびV50を,工具には焼結ダイヤモンド工具を用いた.切削条件は,加工現場で推奨されている条件と同様にし,工具摩耗生成機構および切削特性を調べた.平成15年度においては,バインダレスcBN工具による旋削を行い,平成14年度のデータとの比較検討を行った.また比較のため,従来から使用されているcBN工具も使用した.バインダレスcBN工具では,すくい面側の摩耗が非常に少なく,逃げ面側の摩耗,加工面粗さについてもほぼ焼結ダイヤモンド工具と同程度のものであった.逃げ面最大摩耗幅から得られる工具寿命は,焼結ダイヤモンド工具より良好であった.さらに,超硬合金の工具への付着がバインダレス工具の場合非常に少ないことが分かった.平成16年度では,切削方式による検討および被削材による切削機構の比較を行った.切削方式には,乾式,湿式およびミスト切削を用い,超硬合金の切削では潤滑作用が工具摩耗軽減効果をもたらし,湿式およびミスト切削において良好な切削が行えることが分かった.また,被削材による比較では,Co含有量の異なる4種類の材料について旋削を行い,工具摩耗量および切削抵抗の比較を行った.Co含有量がより多い材料ほど工具摩耗量が大きいことが分かった.これにより,Co含有量と大きく関係がある抗折力が工具摩耗量を決定する要因であることが分かった.
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