Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
半導体,ナノテクノロジー,材料開発の研究分野では,微細構造の加工・観察が重要であり,高真空環境が要求される。また,将来,製造ラインへ導入することを想定した場合,高真空環境下での高速,高精度位置決め,搬送などの操作が必要になると予想される.一方,高真空中では,摩擦力の増大,磨耗による塵埃め発生などの問題があり,既存のメカトロニクスでは対応が難しい.この問題を解決するには,静電吸引力を利用した非磁性の浮上,静電浮上が有効である.そこで,静電浮上の駆動・搬送装置への応用を最終目的に基礎研究をおこなった.実験装置として,水平面内の1軸に非拘束な自由度を有する浮上を実現する静電浮上レールを用いた.静電浮上には高電圧による高速制御が必要であり,高価な高出力高速増幅器が必要である.そこで,高速増幅器出力電圧範囲の低減を試み,シリコンウエハを搬送する程度の作業を出力±150V程度の,一般的に圧電素子の駆動に利用されるようなアンプでも可能な電圧制御方法を開発した.次に,真空環境内で,静電気力によって浮上された物体を,静電モータを用いて非接触で,搬送すること,さらには位置決め制御することに成功した.搬送速度は加速距離3mmで12mm/sまで加速可能であることが確認された.また,位置決め精度は±32μmが得られた.さらに,静電式ギャップセンサー組込形の浮上装置を製作,ギャップセンサーについての試験を行い,浮上に必要なギャップ情報が得られることを確認した.
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