Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
本研究の目指す最終ゴールは,細胞内多チャンネル記録が可能な,シリコンナノ構造を先端にもつ神経電位計測用微小電極を実現することである.脳内の神経一本一本に「物理的に」電極を刺入し,活動電位を計測する手法を検討する.脳内の個々の神経の特性及びネットワークの迅速な解明のために,容易に神経細胞内に刺入かつ固定可能な微小電極として,本研究では,シリコンナノマシンニングを用いて,先端に複数のナノプローブを持つ電極を製作し,細胞内記録を容易に実現する生体情報計測デバイスを提案した.本補助金によって,まずは,ナノ電極におけるナノ構造の抽出法を確立した.ここでは,RIE(Reactive Ion Etching)法などのドライエッチングによって構造を抽出する方法を検討した.材料として用いるのは,シリコンの単結晶基板または,SOI(Silicon on Insulator)基板である.これに電子線または、UVレーザーに感光するレジストを塗布し,直接描画によりパターニングを試みた.露光出力や注入時間,フォーカスなどを変化させることによって,精密なパターンが得られる条件を検討した.次にこのレジストをマスクとして反応性イオンエッチング(RIE)法を用いて,シリコン部分をエッチングする.最後に犠牲層であるSiO2層をフッ酸あるいは,フッ酸の蒸気によって除去し,ナノサイズでパターニングされたシリコンプローブを抽出できることが分かった.その結果,電子線直接描画法を用いたものでは,約100nm程度のパターン,UVレーザ描画装置を用いた方法では,約700nm程度のプローブを複数本同時に実現できることが分かった.
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