交換結合バイアス法を用いた高周波キャリア型薄膜磁界センサのマイクロヘッド化
Project/Area Number |
14750268
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹澤 昌晃 九州工業大学, 工学研究科, 助手 (20312671)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 高周波キャリア型磁界センサ / 磁気インピーダンス / MIセンサ / 強磁性 / 反強磁性結合 / 磁界センサ |
Research Abstract |
本研究の目的は、室温動作が可能でSQUID相当の高磁界感度を有する高周波キャリア型薄膜磁界センサにおいて、磁気ヘッド形状での小型化を実現することである。巻線の無い小型磁気ヘッド構造を実現するために、強磁性膜と反強磁性膜を積層したセンサ素子を作製し、交換磁気異方性を利用した一方向異方性の導入による磁界感度向上について検討した。この際の重要なパラメータである皮強磁性膜の組成、膜厚、積層化の順序、層数の最適化を行い、本構造での設計指針を確立。さらに、この巻線無しの小型センサ素子において、フィードバック導体ラインの配置、寸法・構造の最適化を行い、薄膜ヘッド構造のセンサ素子を実現することを最終目標とした。 本年度は、前年度の知見により得られた強磁性層と反強磁性層を積層して得られる交換磁気異方性を利用した高感度センサ素子を、薄膜ヘッドとして実用化するため重要なフィードバック導体ラインの設置方法、センサ素子磁界検出方向の最適化、およびそのフィードバック動作について検討した。 薄膜ヘッドにおいて、フィードバック導体ラインは磁界を検出する対象物との距離(リフトオフ)が最小となるように、センサ素子の直上に平行に配置した。このため、センサの磁界検出方向が従来の検出方向とは90度異なることになり、この場合の磁界検出特性および磁界感度を調べた。その結果、磁界感度は低下するものの、巻線無しで高感度なセンサ出力を実現できることが分かった。また、実際にセンサ直上に配置した導体ラインに電流を通電することで、センサ素子出力を制御できることを明らかとした。 これらの研究成果は、高周波キャリア型磁界センサにおいて、巻線構造無しでの薄膜ヘッド化を世界ではじめて実現したものであり、本センサの高密度磁気記録や生体磁気計測応用の産業レベルでの実用化において極めて重要な成果であると言える。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)