Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
本研究では,水蓄熱方式である温度成層型蓄熱システムの最適設計および最適蓄熱運転を最終目標とし,蓄熱槽への入力流量および温度が任意に変化する条件での種々の実験を行い,蓄熱槽内の温度分布を十分な精度で予測できるモデルを構築とこのモデルの検証とを目的としている. 平成15年度は,昨年度の実験では,入力温度を十分な精度で制御できなかったので,追加の実験を行い,平成14,15年度の実験結果を用いて,任意変動入力条件に対応した槽内混合モデルを作成し,モデルの検証を行った. モデルの作成にあたって,モデルの予測精度を左右する完全混合域の深さは,一定入力条件のモデルと同様の実験式を利用し,本研究では,この実験式中に含まれる蓄熱槽内水の基準密度の決定方法に的を絞り,槽内温度分布の予測精度の高いモデルを開発した. 開発した温度成層型蓄熱槽の任意変動入力条件に対応した槽内混合モデルは,定流量・温度ステップ変動入力条件に対応した槽内混合モデルと同様に,槽内を鉛直方向に二つの領域に分けてモデル化した.入力口側に形成される混合域は,槽への入力が混合域全体に2次式で表される分布形で入力されるものとし,それぞれの深さで,水平方向に一様温度となるものと仮定してモデル化した.出口側に形成される一次元拡散域は,一定入力のモデルと同様に,槽の水平断面内でも温度が一様であるとし,垂直方向の拡散と移流による熱の移動を考慮したモデル式とした. このモデルを用いた槽内温度分布の推移の計算結果は,槽上部から流入する条件で,流入口付近の槽内水温が入力温度よりも高い場合に,計算結果と実験結果は若干の差が見られる結果となったが,その他の入力条件では,実験結果と非常に良く一致した.
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