日射の指向性反射を考慮した室内熱環境計算手法の開発
Project/Area Number |
14750493
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Architectural environment/equipment
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小島 昌一 九大, 総合理工学研究科(研究院), 助教授 (90305029)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 日射 / 反射 / 長波放射 / 室内熱環境 / シミュレーション |
Research Abstract |
壁面に対して窓ガラスが多い建物,乗り物において窓面透過日射は室内熱環境の形成に大きく寄与する.したがってシミュレーションにより室内熱環境を精度良く予測するには室内各部位表面での透過日射の反射・吸収の取扱いが重要となる。当初実験室における日射および室内熱環境実測を予定していたが,実大の鉄道車輌の熱環境を測定する機会が得られたので,その実測と熱環境シミュレーション結果について報告する. ガラスの日射特性が異なる2つの鉄道車輌の車内熱環境を測定した。測定は2002年8月1〜5日,福岡県筑紫野市で行った.測定時は非空調・停車状態であった.測定項目は各車輌とも以下の通りである. (1)外界気象(水平面全天日射量,東・西鉛直面全日射量,外気温度・湿度) (2)車内透過日射量(東・西窓面透過日射量,床面日射量) (3)車内温度(車内空気温度(高さ方向に上部,中央部,下部),天井表面温度2個所) 測定に合わせて透過日射の多重反射,車内に透過した日射が窓面から再び屋外への抜け出ることを考慮した車輌熱環境シミュレーションプログラムを作成した。このプログラムは列車各部位における熱収支式を連立させて各部位表面温度,車内空気温度あるいは除去熱量を求めるものである.壁体は非定常熱伝導で計算している.このプログラムの日射及び長波放射の計算の特徴は以下の通りである。 (1)列車内表面間の長波長相互放射はGebhartの放射吸収係数で計算. (2)車内に透過した日射の多重反射後の吸収も放射吸収係数の概念で計算. (3)透過日射は多重反射後に一部は車外へ透過することも考慮. (4)面内の日射量分布は考慮しない. (5)面内の一部が透過直達日射日照部となる場合,日照面積率を乗じた値で面内に均一に入射するものとする. なお,壁面間の形態係数はCross Strings Formulaにより求めている. 実測ではガラスの日射特性の違いによる透過日射,吸収日射が室内熱環境に与える影響を解析した.また,実測データを基にプログラムの計算精度を検証した結果、実測結果を精度良く制限出来ることが分かった.このプログラムによりガラスの日射特性が異なる3種類の車輌について走行・空調時の列車内熱環境シミュレーションを行った結果,各ガラスによる冷房負荷軽減効果および各車両の放射熱環境を定量的に推定することが出来た.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)