プレニルトランスフェラーゼにおける分子進化経路の解明
Project/Area Number |
14750630
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
邊見 久 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60302189)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | プレニルトランスフェラーゼ / 分子進化 / 部位特異的変異導入 / ゲラニルゲラニル二リン酸 / ファルネシル二リン酸 / ヘキサプレニル二リン酸 |
Research Abstract |
真正細菌由来のゲラニルゲラニル二リン酸合成酵素は,その生成物鎖長決定(CLD)領域中に他の短鎖型プレニル二リン酸合成酵素に見られる芳香族アミノ酸を欠く。そのため、同領域中の挿入配列が生成物制御に大きく寄与すると考えられてきた。しかしながら、植物病原菌Erwinia uredovora由来の同酵素を用いた部位特異的変異導入実験の結果、挿入配列が欠損した変異型酵素は野生型とほぼ同鎖長の生成物を与え、また、昨年度までの研究において酵母由来ゲラニルゲラニル二リン酸合成酵素で見いだされた新たなCLD領域も、同酵素の生成物決定機構には影響しないことが示された。これらの結果は真正細菌由来ゲラニルゲラニル二リン酸合成酵素が他の短鎖型酵素とは異なる部位により生成物鎖長を制御していることを強く示唆するものである.そこで,類縁の酵素の立体構造をもとに、CLD領域以外に存在し,かつ生成物炭素鎖と相互作用しうる比較的嵩高いアミノ酸残基を複数選択し、それぞれをアラニンに置換した.その結果,一部の変異型酵素で生成物鎖長の伸長に成功し,生成物鎖長制御に関与する全く新たなCLD領域を発見することができた.これらの知見は、短鎖プレニル二リン酸合成酵素において少なくとも3種類のCLD領域が存在し、酵素種、生物種によって使い分けられていることを示すものであり、同種酵素の分子進化を考える上できわめて興味深い。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)