触媒的フルオラールの発生法の開発と不斉アルドール反応への展開
Project/Area Number |
14750665
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機工業化学
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
船曳 一正 岐阜大学, 工学部, 助手 (50273123)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 触媒的不斉合成 / アルドール反応 / フルオラール / トリフルオロメチル基 |
Research Abstract |
14年度に引き続き、安価な光学活性なアミノ酸、L-プロリンを触媒とする触媒的フルオラールの発生法の開発とそれに続く不斉アルドール反応について検討した。 L-プロリン触媒存在下、ケトン類としてアセトンを用いたところ、系内で効率良くキラルエナミンとトリフルオロアセトアルデヒドが発生し、連続する炭素-炭素結合生成反応および加水分解を経て相当するβ-トリフルオロメチルアルドール付加体を収率良く与える事がわかった。しかしながら生成物のエナンチオ選択性は50.8% eeであった。その他のケトンとしてシクロヘキサノンやシクロペンタノンを用いた場合、相当する化合物を高いジアステレオ選択性で与えることがわかった。 また、他の触媒として各種1級および2級アミンを有機酸もしくは固体酸共存下用いると、触媒的フルオラールの発生法とそれに続くアルドール反応が進行することが明らかとなった。アミンとして1級および2級アミンが用い得ることは、触媒の構造チューニングを行う上で非常に有効な知見を得られたものと考えられ、今後の展開が広まった。また、酸としては、酢酸やシリカゲルが有効であり、特にシリカゲルを用いた場合、回収が容易であった。すなわち、本反応系が均一系だけでなく不均一系でも進行することから、シリカゲルやポリマーに固定化した試薬を用いる環境調和型(不斉)手法への展開が見えてきた。 今後は、更なる反応条件の検討と不斉触媒の構造最適化、また、本反応の一般性を調べるために各種ケトン類との反応を詳細に検討し、反応収率およびエナンチオマー過剰率を実用可能なレベルにまで向上させることが課題である。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)