化学修飾法と再構成法を利用したヘム蛋白質複合化手法の開発と光機能化
Project/Area Number |
14750697
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子合成
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
高島 弘 奈良女子大学, 理学部, 助手 (80335471)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ヘム蛋白質 / 光電子移動 / DNA / インターカレーター / 白金錯体 / 再構成 |
Research Abstract |
生体内におけるDNA中のチミン二量体の光修復に関しては、DNAフォトライアーゼがその機能を担っている。昨年、DNAフォトライアーゼ-DNA複合体のX線結晶構造解析が報告され、非常に注目を集めている。本研究では、DNAに対するインターフェースをヘム蛋白質に化学的に導入することにより、新規なヘム蛋白質-DNA複合体を構築し、DNAを反応場とした光機能化を目指すことを目的としている。本研究課題に対して我々は、DNA結合能を示すヘム蛋白質の調製のため、種々のインターフェースを有する補因子ヘムの合成や、リシン側鎖へ簡便に導入できる修飾試薬の合成を行った。インターフェースのとしては、平面型白金(II)錯体、エチジウム、アクリジンに代表されるインターカレーター類を取り上げた。これらインターカレーターを修飾した化学修飾ヘム蛋白質(ミオグロビンやシトクロムc)の合成に成功した。得られたヘム蛋白質は、UV、蛍光、CDスペクトルなどから、天然型ヘム蛋白質と同様に、その構造を安定に保持したまま溶液内で存在可能であることが明らかとなった。 本研究課題において調製した、アクリジン修飾ミオグロビンについては、補因子として亜鉛ポルフィリンを用いた場合、アクリジンの光励起によって亜鉛ポルフィリンへの分子内エネルギー移動が、ヘムを用いた場合、アクリジンからヘムへの分子内電子移動消光反応が観測された。このアクリジン修飾ミオグロビンは、DNAと複合体を形成し、後者では消光されていたアクリジンの蛍光が回復する過程を、蛍光スペクトルによって確認することに成功した。またインターカレーターである平面型白金(II)錯体を修飾したシトクロムcでは、その修飾個数ごとに容易に分離精製が可能であることがわかり、現在修飾位置の決定およびDNAとの複合体形成を試みている。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)