顕微光散乱と近接場光学顕微鏡によるゲル化の素過程の観測と不均一性の起源の解明
Project/Area Number |
14750706
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
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Research Institution | Hokkaido University (2004) Tokyo University of Agriculture and Technology (2002-2003) |
Principal Investigator |
古川 英光 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50282827)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ゲル / 走査型顕微光散乱 / 近接場光学顕微鏡 / 不均一性 / ポリイミド / 光子相関分光 / ナノ / 網目構造 / 顕微光散乱 / 接近場光学顕微鏡 |
Research Abstract |
これまで全く合成されたことの無い、マクロに均一なゲルを合成することを最終目標として、均一なゲルの合成過程において不可避に発生する不均一性の発現メカニズムを解明することを目的とする。ゲル化の素過程を、数μm〜数mmのスケールの測定に特化した顕微光散乱装置と、数nm〜数十μmの測定に適した近接場光学顕微鏡を組み合わせ、10^6にも及ぶ非常に広い空間スケールで明らかする。これらの装置を用いることにより静的な構造解析に加え、動的挙動の測定を数十ns〜数minという10^<10>にも及ぶ広い時間スケールで行うことを目指した。 本年度はナノスケールの局所的網目構造の動的挙動を観測するために、近接場光学顕微鏡に光子相関分光装置を組み込むことを試みた。光子相関分光を行うため、既存の光散乱用コンピュータに加えて、高速FIFOボード、D/Aボードなどを組み合わせるにより光子相関分光計(コリレータ)を自作した。近接場光学顕微鏡を試作するために、光学顕微鏡に光子相関分光装置を組み込んだ。この装置の開発により、非常に微小な試料であっても、動的挙動の測定を数十ns〜数minという10^<10>にも及ぶ広い時間スケールで行うことが可能になった。この装置を用いることによって、微小なサンプル中のゲル化過程の測定が可能になった。近接場光学顕微鏡と走査型顕微光散乱装置の組み合わせについては、AFMのカンチレバーを活用した新しい方法を検討した。これは今後発展させる予定である。 また、均一網目ゲルを用いた臨界現象や高速収縮メカニズムの解明に向けて、高速収縮を起こすゲルの網目構造を新たに開発した装置で解析した。また、同じゲル試料に蛍光プローブを導入して、分子レベルの応答現象を観測した。 本研究を通して、広い時間スケールと分子レベルからμmに及ぶ広い範囲で、ゲル化の素過程や不均一性の起源を調べる方法論が確立した。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)