ニホンナシACC合成酵素遺伝子(PPACS2)の品種特異的発現機構の解明
Project/Area Number |
14760019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
園芸・造園学
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
板井 章浩 鳥取大学, 農学部, 助教授 (10252876)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ACC syntahse / RNA / DNA binding protein / GA repeat / クライマクテリック / ACC synthase / 転写因子 |
Research Abstract |
これまでにニホンナシ成熟果実のエチレン生成量を調査した結果、品種によって著しい差があり、その生成能力が貯蔵性と密接に関わっていることが明らかになっている。ニホンナシACC合成酵素遺伝子PPACS2は、現在の栽培品種の中で、クライマクテリック型の'幸水'、'新水'、その親の'菊水'などのエチレン生成が中程度にみられる品種に特異的に発現する遺伝子で、この遺伝子の発現により貯蔵性が悪化すると考えられている。本研究では、PPACS2遺伝子の発現機構を解明することを目的として、まずPPACS2遺伝子のプロモーター領域の配列の解析を行った。その結果、TATA box配列の40bp上流に、発現がみられる品種においては、GAで繰り返される反復配列が14回存在した。一方、発現がみられない品種においては、この反復が5回であることが明らかとなった。チュウゴクナシ、ニホンナシ約80品種のこの反復の回数を調査したところ、発現がみられる品種においては、GAで繰り返される反復配列が10回以上であり、発現がみられない品種においては、すべて5回であった。このことよりこの遺伝子の転写には、少なくとも10回以上のGAが存在する必要があると考えられた。さらに、この領域に結合する転写因子の存在を明らかにするため、サウスウエスタン法により転写因子のクローニングを試み、1つの転写因子PPRTF1の単離に成功した。この遺伝子は、これまでに単離されているRNA/DNAバインディングタンパク質と相同性をもつ新規遺伝子であった。今後この遺伝子の解析を進め、PPACS2遺伝子転写機構を解明する必要があると思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)