森林生態系における窒素動態-無機態窒素と有機態窒素の樹木の窒素吸収への寄与
Project/Area Number |
14760035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中原 治 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (10253519)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 物質循環 / 森林生態系 / 窒素循環 / 窒素降下物 / 窒素飽和 / 窒素吸収 |
Research Abstract |
札幌市都市環境林白旗山の5つの小流域において、窒素循環をモニタリングによって測定した。A層の土壌溶液の溶存無機態窒素濃度は最高3.11ppm、最低0.02ppm、平均0.78ppmで推移した。降水量から河川流量の差引した結果、生育期間に5流域の平均で約300mm程度の蒸発散があり、この間にマスフローで運ばれた溶存無機態窒素(NO3+NH4)は2.4kgNha-1yr-1となった。これは1年間の窒素吸収量41.8kgNha-1yr-1のわずか5.7%程度であった。この結果は、マスフローによる窒素吸収の寄与が極めて小さい事を意味する。窒素吸収量の94%は拡散による吸収という結果であるが、それが陽イオン交換基に保持されたNH4か?、有機態窒素であるか?は本研究のデータからは判別できないが、有機態窒素の寄与が十分にあり得ると推察した。0層からA層への窒素フラックスが年間で3.5kgNha-1yr-1しかなく、DON(溶存有機態窒素)とDIN(溶存無機態窒素)の寄与がほぼ半々であった。こうした結果は、0層からの直接的な窒素吸収がない限り説明できない。0層からの吸収が主体であればNH4での吸収の可能性がかなり低くなるからである。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)