口腔内での脂肪・脂肪酸認識における脂肪酸トランスポータに関する研究
Project/Area Number |
14760081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食品科学・栄養科学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 晋也 京都大学, 農学研究科, 助手 (30263156)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 脂肪酸 / 脂肪 / 脂肪酸トランスポータ / 化学感覚 / 味蕾 |
Research Abstract |
研究の背景と目的 不飽和脂肪酸による単離味細胞の活性化、脂肪酸トランスポータCD36/FATの有郭乳頭味蕾での発現などが報告され、脂肪・脂肪酸が味細胞で認識されている可能性が再認識されている。この仮説が真実ならば、脂肪摂取をコントロールする上で新しい方向性を与えうると考えられる。申請者は生理条件に応じて脂肪酸トランスポータの発現が調節されていることを示すことで,この仮説を強化できるとの発想から本研究を立案した。 研究成果 ラットの有郭乳頭及び葉状乳頭味蕾、茸状乳頭味蕾で脂肪酸トランスポータCD36/FATが発現していることを報告した。有郭乳頭と葉状乳頭では、CD36/FATの発現パターンと発現量が異なることが明らかになり、それぞれの乳頭でCD36/FATが異なる機能を発揮している可能性を考えた。そこで、異なる濃度の脂肪を短時間摂取させ、その刺激に応じて発現がどうのように変化するかをラットを用いた行動学的実験にて解析した。その結果、脂肪への嗜好性とは明確な相関は認められなかったが、葉状乳頭でのCD36/FAT変動は有郭乳頭のそれに比べ大きいということは再現され、また、葉状乳頭では酸化した脂肪に対してCD36/FATが変動している可能性が示唆された。葉状乳頭と有郭乳頭では入力している味神経が異なり(前者は鼓索神経と舌咽神経、後者は舌咽神経のみ)、また、各味神経の脂肪への応答はことなることが報告されている。したがって、この結果は、両乳頭味蕾におけるCD36/FATの機能に違いがあることを示唆していること、また、その機能が品質劣化した(酸化した)脂肪の検出または認識にある可能性が考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)