Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
1)カルシウム濃度測定が可能な組織標本系の確立と、画像解析を行う。本研究は、カルシウムイオン消去系に重要な役割を演じているSERCA (小胞体カルシウムポンプ)が細胞内でどのような働きをするか、バイオイメージング手法を用いて解析するものである。まず実験系として、COS7細胞を用いる培養系を用いた。今年度は、共焦点レーザー顕微鏡でカルシウムイオンと同時に発現部位が観察できるように、SERCAにYFP等の発光タンパクを導入した真核細胞の発現ベクターを作成し、これを用いた細胞内カルシウム濃度変動の伝播の特性を検討する予定であった。SERCAでN末側が発現に重要との報告があることから、現在、NおよびC末端側にYFP発光タンパクを結合させたSERCAcDNAの作成を行っていた。これがようやく完了し、COS7細胞への導入に成功している。次年度以降にこの機能を解析していく予定となっている。2)血管平滑筋細胞のカルシウム動態の解析SERCAを主体とするカルシウム消去系の解析は、将来、高血圧などの病態や各種治療薬剤への作用を考える上で重要になってくると思われる。そこで、上記に並行して細動脈平滑筋のカルシウムイオン動態の解析を行っている。生理的条件に近い組織形態を保ったままの細動脈で、リアルタイム画像取得が可能な共焦点レーザー顕微鏡を用いた前年度と同様の方法で他の血管においての反応動態を検討した。この成果は、国際学会および国際雑誌に発表している。
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