肺炎クラミジア感染による宿主アポトーシスの制御機構の解明
Project/Area Number |
14770063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
三浦 公志郎 山口大学, 医学部, 助手 (30284243)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | Chlamydia pneumoniae / ヒトDNAマイクロアレイ / アポトーシス / NF-κB / アスピリン / Incファミリー / Cylochrome C / Caspase-3 / NF-kB |
Research Abstract |
我々はChlamydia pneumoniaeの感染した細胞において、感染後2日ではアポトーシスが起こりにくくなり、感染後3日では逆にアポトーシスが起こりやすくなっていることを確認した。そこでC. pneumoniaeを感染させたヒト培養細胞の遺伝子発現変化を、ヒトDNAマイクロアレイを用いて解析した。その結果、発現が上昇した遺伝子が約80個あり、逆に共通して減少したものが約40個あった。感染細胞に共通して発現低下した遺伝子にはactinやtubulinが含まれ、クラミジア感染によって細胞内骨格の異常が想像された。またMHC class Iの発現が低下しており、他研究施設からの報告と一致した。感染後2日目にアポトーシスが抑制される原因として、アポトーシスに関する遺伝子が今回の解析から幾つかみつかった。そのうちinhibitor of apoptosis protein(IAP)ファミリーの一部が感染細胞で発現上昇していることを定量的RT-PCRによって確認した(投稿準備中)。 NF-κBはアポトーシスに関与する車要な転写因子のひとつである。C. pneumoniae感染ではNF-κBが活性化し、これによってCOX-2が誘導され、PGE_2が上昇することがわかった。さらに我々は、アスピリンがNF-κBの抑制による抗炎症作用だけでなく、高濃度ではトリプトファンの枯渇による抗クラミジア効果を持つことを明らかにした(J Med Microbiol(2003))。 クラミジアのIncフアミリーは封入体膜に局在する機能未知のタンパク質である。Incファミリー内のアミノ酸配列の相同性は非常に低いが、疎水性プロファイルには類似点がある。In silicoで疎水性プロファイルによる検索を行うた結果、C. pneumoniaeのゲノムから90の、またC. trachomatisからは36のORFが同定された。クラミジア以外のゲノムには同様のプロファイルを持つORFがほとんどなかったことから、Incファミリーがクラミジアに特異的であることがわかった。また比較ゲノム学的解析から、Incファミリーは重複と多様化によってクラミジアゲノム中に多くのparalogueとorthologueを生じたことがわかった(DNA Research(2003))。 さらに封入体膜遺伝子IncA2をHeLa細胞に導入・発現させたところ、IncA2の局在はミトコンドリアに一致した。同遺伝子導入細胞は、staurosporine(STS)やTNF-αによるアポトーシスが誘導されやすいことがわかった。このときCaspase-3活性が上昇していた一方で、IncA2はSTSによるチトクロームCの遊離を促進しなかった。以上の結果からIncA2はアポトーシスに関わるSmacなど他の因子に働く可能性が考えられる(投稿準備中)。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)