Project/Area Number |
14770091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
小林 博也 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90280867)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | HER2 / neu / ペプチド / ヘルパーT細胞 / HLA / 腫瘍免疫 |
Research Abstract |
2名の健常人末梢血から、HER2/neu410-423とHER2/neu1208-1221に強く反応するCD4陽性のヘルパーT細胞株を樹立し、これらからT細胞クローンを得て詳細な解析を行った。これらのHER2ペプチド特異的T細胞は、それぞれのペプチドを日本人に多く認められるHLA-DR9を介して認識した。トランケイトペプチドを作製しT細胞エピトープのcore sequence(責任抗原部位)の同定を行った所、HER2/neu410-423ペプチド特異的ヘルパーT細胞クローンは、411番目から421番目の配列を、HER2/neu1208-1221特異的ヘルパーT細胞クローンは1211番目から1217番目の配列に対して有意に増殖し、これらのアミノ酸配列がT細胞の増殖に重要な部分と考えられた。 新たに同定されたHER2エピトープペプチドが、癌ペプチドワクチンとして臨床応用されるには、これらのペプチドが自然な形で(naturally processed antigen)抗原提示細胞を介して特異的T細胞に提示されることを示す必要がある。HER2/neu陽性の乳癌細胞株MCF7のfreeze/thaw lysateを調整してこれを抗原提示細胞にパルスし、樹立したHER2ペプチド特異的ヘルパーT細胞クローンと共培養した。いずれのT細胞もコントロールの抗原提示細胞には反応しなかったが、MCF7をパルスしたものには有意に反応し上清中に大量のIFN-γを産生した。本研究で同定されたHER2/neu410-423,HER2/neu1208-1221は日本人に高頻度で認められるアリルHLA-DR9に結合し、HER2陽性腫瘍に対してTH1タイプのTヘルパー細胞を誘導することが示唆された。現在までに報告されているCTLエピトープペプチドと組み合わせることで、より有効な癌ペプチドワクチン療法の開発が期待される。
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