Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
前年度に引き続き,これまでに報告された各種アルコール代謝酵素について,RFLP法,SSCP法を用いて遺伝子型を判定した.さらに,ALDH2遺伝子プロモーター領域の1遺伝子変異についてSSCP法,ダイレクトシークエンス法を用いて遺伝子型を判定した.そして,これらの被験者に対し飲酒負荷をかけ,負荷前と負荷後一定時間毎に採血を行い,末梢血リンパ球中のALDH2 mRNAについて,その発現量を測定した.測定に当たって,ハウスキーピングジーンであるβアクチン及びacidic ribosomal protein P0の発現量と比較することで測定を行った.同時に,飲酒状況についてもアンケート調査を行った. 各遺伝子の出現頻度と,それぞれの遺伝子型における飲酒状況は,これまでの報告とほぼ一致した. また,遺伝子型に関係なくALDH2 mRNAは微量ながらも恒常的に発現していた.ALDH2*2/*1型をもつ被験者について,飲酒後のALDH2 mRNA発現量を経時的に検討すると,飲酒開始後1〜2時間でmRNAの発現量は増大し,ピークを形成した後,3時間後には減少に転じる傾向を示した. ALDH2 mRNAの発現量及び飲酒状況について,ALDH2遺伝子プロモーター領域の変異との相関について検討したが,明確な関連性は見られなかった.しかし,被験者の中には少数ながら,飲酒状況をALDH2遺伝子型のみで説明できないケースが含まれ,さらなるALDH2遺伝子プロモーター領域の検索が必要である.
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