Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
自己免疫性皮膚疾患の発症における,CD4陽性T細胞,CD8陽性T細胞それぞれの役割を解明することを目的に,チキンオブアルブミン(OVA)反応性T細胞レセプタートランスジェニック(Tg)マウスからCD4,CD8陽性T細胞をそれぞれ調整し,皮膚角化細胞の膜上にのみモデル抗原であるOVAを発現するK14-mOVATgマウスにトランスファーし,皮膚、二次リンパ組織における変化の解析を行った。 1.自己免疫性皮膚疾患発症におけるCD4陽性T細胞の役割についての検討 OVA反応性CD4陽性T細胞レセプターTgマウス(OT-II Tgマウス)からCD4陽性T細胞を調整,蛍光標識した後,K14-mOVA Tgマウスの尾静脈から静注した。静注後,経時的に体重変化,皮膚病変の発症の有無について検討したが,OT-I由来CD8陽性T細胞の移植時に認められたGVHD類似の皮膚病変の発症は認められなかった。 2.K14-mOVAxOT-1ダブルTgスにおける検討 自己反応性CD8陽性T細胞の制御メカニズムを検討する目的で,0T-I TgマウスとK14-mOVA Tgマウスを交配してダブルTgマウスを作成した。ダブルTgマウスはK14-mOVA Tgマウス同様特別なフェノタイプの発現を示さなかったが,OT-I由来CD8陽性T細胞を静注したところ,K14-mOVAシングルTgマウスでみられたGVHDを発症しなかった。このことからダブルTgマウスではGVHDの発症を抑制するメカニズムが存在するものと考えられた。そこで我々は,ダブルTgマウスにおけるGVHD発症抑制メカニズムを明らかにするため,ダブルTgマウスを抗CD4,CD8,CD25,CTLA-4モノクローナル抗体で処置した後にOT-IT細胞を移植した場合にGVHDを発症するかどうかについて検討した。その結果,抗CD8,CD25モノクローナル抗体でダブルTgマウスを処置した場合はやはりGVHDの発症は認められなかったが,抗CD4,CTLA-4抗体で処置した場合にGVHDの発症が認められた。以上の結果から,ダブルTgマウスで認められた抑制メカニズムはCD4陽性,CTLA-4陽性細胞が主たる役割をなしているものと考えられた。 今後はダブルTgマウスの各リンパ球分画を解析し,自己免疫性皮膚疾患の発症を抑制するメカニズムをさらに解明していく.
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