Etsファミリー転写因子PU.1とMeCP2の相互作用による遺伝子転写制御
Project/Area Number |
14770545
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
|
Research Institution | Sasaki Institute |
Principal Investigator |
鈴木 光浩 財団法人 佐々木研究所, 細胞遺伝部, 研究員 (00321662)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | PU.1 / MeCP2 / 転写調節 / ヒストンアセチル化 / ヒストン脱アセチル化 / クロマチン構造 |
Research Abstract |
転写因子PU.1を含む転写因子複合体形成において、新規のPU.1結合因子の同定を行ない、メチル化DNAに結合する転写因子MeCP2との相互作用を明らかにした。本研究では、PU.1とMeCP2との相互作用による生物学的な意義の解明を目的としたものである。 昨年度はPU.1とMeCP2の両者の結合ドメインの同定およびMeCP2がPU.1-mSin3A-HDAC複合体形成の仲介因子を担っていることを明らかにした。本年度は引き続き、MeCP2のPU.1転写活性への寄与についてさらなる解析を試みた。亜鉛添加によりPU.1の発現が誘導されるマウス赤白血病細胞,MEL7-8株にMeCP2を過剰発現させた細胞株を作成し、beta-globin IVS2領域へのPU.1,MeCP2の結合の有無をクロマチン免疫沈降法により確認した。その結果、亜鉛添加によるPU.1の誘導時において、MeCP2がbeta-globin IVS2領域に結合していた。このときbeta-globinの発現レベルは低下しており、PU.1とMecP2の共発現が同遺伝子の転写抑制への関与を明らかとした。これらの結果はOncogene誌に掲載された(Oncogene 22,8688-8698,2003)。 さらに、MeCP2,HDACはDNAメチル化転移酵素(DNMT)群と相互作用することが他の海外の研究者により報告されていることから、PU.1とDNMTsへの相互作用の検討を行なった。PU.1はDNMT3a,-3bと直接結合していることを免疫沈降法、GST-pulldown法により明らかとした。DNAのメチル化というエピジェネティックな遺伝子制御が近年、明らかとなってきている。本研究により、PU.1の転写抑制にはクロマチンのアセチル化のみならず、DNAのメチル化の関与が示唆された。今後、PU.1を介したDNAメチル化制御機構に関して更なる解析が必要であると考えられる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)