膵癌の予後診断を目的とした炎症性サイトカインによる接着分子の制御機構の解明
Project/Area Number |
14770648
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
沢井 博純 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40336681)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 膵癌 / 接着分子 / Interleukin-1α / 予後診断 / インテグリン |
Research Abstract |
膵癌細胞におけるIL-1αによるintegrin発現増強と、転移・浸潤能亢進についての検討 1)HUVEC(ヒト臍帯静脈内皮細胞)との共培養状態における検討 自らがIL-1αを分泌する膵癌細胞高肝転移株では、IL-8の自己分泌能亢進を介して、血管新生を亢進、さらには細胞外マトリックスに対する浸潤能も亢進させていることを確認した。 転写因子・遺伝子の関与についての検討 1)AP-1の発現と膵癌細胞増殖・浸潤能についての検討 AP-1 activityは、高転移株(SW1990,BxPC-3)より非転移株(MIA PaCa-2,Capan-2)で高いことを見出した。さらに、MT-21(adenine nucleocide translocation inhibitor)は、AP-1 activityを活性化することで、JNK/AP-1pathwayを介してその下流遺伝子の発現をコントロールし、膵癌細胞の増殖・浸潤能を抑制していることが示唆された。 2)アンチセンス遺伝子導入に関する検討 マウス脾被膜下に注入した膵癌細胞の肝転移能は有意に減弱した。また、IL-1αのアンチセンス遺伝子導入膵癌細胞のECM proteinに対する接着・浸潤能に変化を生ずるかどうかについて検討したところ、高肝転移株において、ECM proteinに対する接着・浸潤能は有意に減弱した。 以上の結果は、膵癌の肝転移機序において、IL-1αが転写因子、特にAP-1を介したシグナル伝達経路が大きな役割を果たしていることを示しているものと考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(20 results)