マイクロ波照射処理した同種骨の有用性の検討及び骨内部温度変化のシミュレーション
Project/Area Number |
14770746
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
内山 勝文 北里大学, 医学部, 助手 (90286310)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | マイクロ波 / 同種骨 / 骨移植 / 加温処理 / 牛骨 / 骨銀行 / 強度 / シミュレーション / 殺菌 / 力学的強度 |
Research Abstract |
1.【緒言】 マイクロ波加温処理した骨の有効性、安全性を検討した。またマイクロ波による骨内部温度変化のシミュレーションを試みた。 2.【方法】 (1)細菌試験:マイクロ波加温装置、光ファイバー温度計で構成した。黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌・MRSA Mu50、腸球菌γ型、大腸菌を使用し、生理食塩水に懸濁した。懸濁液温度を80℃まで加温後、経時的にサンプリングし、希釈、培養、コロニー数をカウントした。 (2)強度試験:牛大腿骨中央を用いた。同一大腿骨の一方を未処理群、もう一方を処理群とし、従来の加温処理装置およびマイクロ波発生装置を用い加温した。静的荷重試験はインストロン試験機を使用し、硬さ試験はビッカース微小硬さ試験機を用いた。 (3)有限要素法により骨加温モデルを作成し、物性値として比誘電率・比透磁率を、荷重として電場を与え、電磁場解析プログラムにより磁場解析を行った。次に物性値を与え、熱伝導解析プログラムにより熱伝導解析を行った。立方の骨を切り出し、マイクロ波を照射し骨の中心、および右・後・左・下の各中心部分の計5点を測定した。電子レンジと骨の同サイズに骨加温モデルを作成し、解析より得られた温度と実際の温度を比較し、解析の信頼性を評価した。 3.【結果】 (1)全ての菌において、80℃で菌は認められなかった。 (2)圧縮強度・最大歪・ヤング率は両処理群ともに、未処理群との統計学的有意差を認めなかった。ビッカース硬さは有意差が認められた。 (3)解析による骨内部温度分布の予測が十分に可能であると考えられた。 4.【結論】 マイクロ波照射による、80℃、10分間の加温処理には、殺菌効果がある事を確認した。マイクロ波加温装置を利用した加温は、移植骨の力学的強度に与える影響が少ないことがわかった。マイクロ波による骨内部温度変化のシミュレーションが行える可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)