Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
本年度は膀胱腫瘍に対するHS-tk遺伝子導入による自殺遺伝子治療の効果を検討した。8週齢ラットに12週間0.05%BBN含有水を投与した膀胱癌ラットを4群に分けた(各5匹)。1)sham operation群:開腹し膀胱内に溶媒0.1mlのみ注入しエレクトロポレーション施行しない群2)プラスミド単独群:開腹し膀胱内にHS-tk発現プラスミド100μg/0.1mlのみ注入しエレクトロポレーション施行しない群3)エレクトロポレーション単独群:開腹し膀胱内に溶媒0.1mlを注入しエレクトロポレーションを施行した群4)HS-tk遺伝子導入群:開腹し膀胱内にHS-tk発現プラスミド100μg/0.1ml注入しエレクトロポレーション法を施行した群膀胱内への注入は膀胱内の尿を吸引し、頚部をクランプして溶媒またはプラスミドを26G針で注入した。エレクトロポレーション法は膀胱内注入直後に、幅1cmの電極で挟み込み(電極の間隔2mm)、50V、20msec、1Hz、4パルスの条件で電気刺激。極性を変えて再度電気刺激した。腹壁は閉創した。翌日より10日間、ガンシクロビル(GCV)10mg/1日1回を腹腔内投与(GCVはHS-tk遺伝子がつくり出すHS-tkにより細胞障害性発揮)。12日目に堵殺し、膀胱を摘出し、20%ホルマリンで固定、それぞれ同じスライスでHE染色とTUNEL染色を行い、necrosis、apoptosisの有無を検討することとした。現在、SRLへ委託して結果待ちの状態である。