Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
「目的」近年婦人科癌においても発育・進展と腫瘍血管新生との関連性が注目されており、その制御が課題になっている。本年度我々は、血管新生因子であるvascular endothelial growth factor(VEGF)-A(VEGF121,165,189),-B,-C,-D, thymidine phosphorylase (TP), basic fibroblast growth factor (bFGF),浸潤形質因子としてmatrix metalloproteinase (MMP)-2,urokinase type plasminogen activator (uPA)に着目し、婦人科癌26株(頸癌12,体癌4,卵巣癌10)におけるこれらの遺伝子発現をReal-Time PCR法(Roche, LightCycler)により測定した。また、頸癌細胞のin vitro浸潤能をhapto invasion assayで、proteinase活性をgelatinzymographyで評価した。さらに同意の得られた婦人科毎患者45例(頸癌12,体癌21,卵巣癌12)の手術摘出組織を用いて、各遺伝子発現と臨床像との関連性を調べた。「成績」VEGF-B遺伝子発現は体癌株で高い傾向にあった、VEGF-A, D, TP, b-FGF, uPAは由来臓器、組織型による差はなかった。一方、VEGF-C, MMP-2遺伝子発現は株により様々で、前26株において両者は強い相関関係を示した(p<0.0001)。また、頸癌株でVEGF-C, MMP-2遺伝子発現あるいはMMP-2(72kd type IV collanase)活性と正の相関関係を示した(p<0.05)。臨床検体でも、原発巣におけるVEGF-C遺伝子発現は筋層浸潤、骨盤リンパ節転移、原発臓器外進展と有意に相関した(p<0.05)。「結論」VEGF-C遺伝子発現は、MMP-2を介して婦人科癌の浸潤、転移に密接に関連することが示唆された。
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