上気道アレルギー性炎症の制御に関する免疫分子生物学的検討―IL-15を用いたサイトカインネットワークの修飾による治療戦略の構築―
Project/Area Number |
14770898
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
石光 亮太郎 島根大学, 医学部, 助手 (90301291)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | Interleukin(IL)-15 / Toll-like receptor(TLR) / NF-κB |
Research Abstract |
気道アレルギー性炎症に及ぼすIL-15の影響として、誘導相については、IL-15遺伝子導入マウスを用いた検討から、IL-15が抗原特異的Tc1細胞を誘導し抑制的に関与することを報告した(Ishimitsu et al.J.Immunol 2001)が、実効相におけるIL-15の関与については不明である。これまでの検討により、気道上皮細胞においてはtoll-like receptor(TLR)2が有意に発現しており、TLR2のligandであるlipoprotein刺激によりNF-κB経路依存性にIL-15遺伝子の転写活性が誘導されることを明らかにした。本年度は、マウスアレルギー性鼻炎モデルを用いて、アレルギー性炎症の実効相に及ぼす気道上皮細胞由来のIL-15の関与について検討を行った。経鼻的に抗原をチャレンジする際にリコンビナントIL-15を添加したところ、鼻粘膜において好酸球の浸潤が有意に増加した。粘膜より採取したtotal-RNAを用いてRT-PCR法にてIL-5の発現を解析したところ、IL-15非添加群と比較して発現の亢進を認めた。マウス骨髄肥満細胞腫瘍細胞であるP815を用いたin vitroの検討により、IL-15刺激による肥満細胞によるIL-5産生の誘導が確認されたため、肥満細胞欠損マウスであるW/Wvマウスを用いて検討を行ったところ、肥満細胞欠損マウスにおいては、IL-15添加群と非添加群で好酸球性炎症および粘膜組織におけるIL-5遺伝子発現において有意差を認めなかった。以上の結果より、アレルギー性気道炎症の実効相において、IL-15は肥満細胞由来のIL-5産生を誘導し好酸球性炎症を増悪させる可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)