Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Research Abstract |
CGH法を用いた頭頸部扁平上皮癌における染色体コピー数の変化の解析結果を,発生部位別での比較検討や,他領域における扁平上皮癌でのコピー数の変化の解析結果との比較検討を行った.腫瘍組織より作成した間期核標本を用いて染色体レベルでの数的異常を検索し,食道扁平上皮癌において我々が見いだした増幅領域や,他の領域における扁平上皮癌で報告されている増幅領域についてその増幅の有無を検索した.同時に他領域の癌に関連するいくつかの遺伝子については、m-RNAレベルでの発現を含め比較検討した.さらに癌抑制遺伝子を含むと考えられる染色体欠失領域についても、頭頸部扁平上皮癌由来の細胞株で発現を検討した.胃癌や大腸癌などの共通欠失領域である1p36に含まれるRUNX-3はすでに胃癌細胞株や、胃癌臨床検体で高頻度のコピー数の減少、発現の低下が報告されているが、頭頸部扁平上皮癌細胞株や臨床検体において同様に検察を行ったところ,発現の変化が認められた.特に喉頭癌ではRUNX-3のDNAのメチル化が高頻度に報告されており,エピジェネティックな変化との関連についても頭頸部領域における部位別での検討を行いつつある.さらに今後の展開として,得られたデータから頭鎖部腫瘍の術前評価への応用の可能性を検討する.本研究で捕らえた染色体遺伝子変化とデータベース化した臨床経過(リンパ節転移,遠隔転移の有無,抗ガン剤耐性,重複癌など)とを照らし合わせ,術前評価に有用であるか否かを検討する.
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