Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
治療遺伝子(IGF-1・GDNF・BDNF)導入後のmotor unitの機能回復の検討Sprague-Dawleyラット反回神経挫滅モデルを用いて、治療遺伝子(IGF-1・GDNF・BDNF)を含む非増殖型アデノウイルスベクター(AxCAhIGF-1・AxCAhGDNF・AxCAmBDNF)を(1)挫滅部位より中枢側の軸索(2)挫滅部位軸索(3)喉頭筋の各3ヶ所へ導入した。導入から2、4、8週後に神経伝導速度の測定・筋電図によるdenervation potentialの回復評価を行い、潅流固定後に(1)運動神経細胞(2)軸索(3)筋肉を含む各部位を摘出し、凍結組織切片を作製した。各組織切片をX-gal染色および抗β-galactosidase抗体を用いて免疫染色を施行し、各々での遺伝子発現強度を観察した。また、ATPase染色を施行した後に筋断面積をコンピューター解析し、左右比較検討した。遺伝子の発現判定は、(1)運動神経細胞(2)軸索(3)筋肉を含む各部位で抗IGF-1抗体・抗GDNF抗体・抗BDNF抗体を用いた免疫染色法か、あるいは同部位の組織よりRNA抽出後RT-PCR法を施行しmRNA発現の証明により判定した。各治療遺伝子導入によりmotor unitの明らかな機能回復が認められた。