ラットぶどう膜炎モデルを用いた眼内炎症制御因子に関する分子解析
Project/Area Number |
14770949
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
太田 浩一 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (70262730)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | エンドトキシン / ぶどう膜炎 / 前房水 / 虹彩毛様体 / NF-kappaB / PDTC / NF-kappa B / RT-PCR / 虹彩・毛様体 |
Research Abstract |
NF-kappaB阻害剤のぶどう膜炎抑制効果に関する研究 1)NF-kappaB阻害剤であるpyrrolidine dithiocarbamate(PDTC)200mg/kgをリポポリサッカリド(LPS)投与1時間前に腹腔内投与し、24時間めの前房水を採取し、蛋白量、浸潤細胞数を定量した。PDTC投与群における蛋白量3.5±0.6mg/ml、細胞数90±43個/μlは無投与群の11.1±0.9mg/ml、1,100±254個/μlに比し、有意に減少していた(p<0.001)。 2)また、LPS投与後3〜6時間めに虹彩毛様体の上皮細胞・実質細胞の40-60%は活性型NF-kappaB抗体に陽性となったが、PDTC治療群では10%程度に低下した。 3)NF-kappaBに制御されているサイトカインの遺伝子発現をリボヌクレアーゼプロテクションアッセイにて検討した。結果、インターロイキン(IL)-1beta,IL-6,腫瘍壊死因子(TNF)-alphaのLPS投与3-6時間での著明な遺伝子発現が、PDTC治療により抑制されていた。 4)LPS投与後24時間めの前房水中におけるこれらの蛋白量をELISA法にて測定した。PDTC治療群ではIL-1betaが144pg/mlから4.0pg/ml, IL-6が448pg/mlから26pg/ml、TNF-alphaが83pg/mlから13pg/mlといずれも有意に減少していた。 5)ぶどう膜炎において、重要な炎症因子である一酸化窒素(nitrate+nitrite)に関しても検討した。LPS投与群では90μMであったが、PDTC投与群では16μMの検出限界値以下であった。 これらの研究より、PDTCは虹彩毛様体組織において,NF-kappaBの活性化を阻害し、サイトカインの発現および細胞浸潤を抑制し、眼内炎症を抑制することが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)