薬理学的手法を用いた先天停止夜盲不全型の病態モデル作成
Project/Area Number |
14770952
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
近藤 峰生 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80303642)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 先天停止夜盲 / 不全型 / 網膜電図(ERG) / 動物モデル / APB / PDA / OFF経路 / ON経路 / 霊長類 / 網膜電図 / 夜盲 / 遺伝性網膜疾患 |
Research Abstract |
今回のプロジェクトにより、これまで不明とされてきた先天停止夜盲(CSNB)の不全型の病態生理を明らかにすることができた。我々はサルを用い、錐体視細胞からON型双極細胞への伝達を遮断する薬物(APB)とOFF型双極細胞への伝達を遮断する薬物(PDA)の硝子体濃度を様々に変えながら角膜電極よりERGを記録して、その波形を観察した。その結果、APB0.1mMおよびPDAO.4mMの投与により、不全型CSNB患者に特徴的なERG波形が得られることがわかった。APBによる完全なON経路遮断に約1mM、PDAによる完全なOFF経路遮断に約4mMの濃度が必要であることを考慮すると、不全型CSNBではON経路、OFF経路ともにその伝達が不完全に障害されている状態となっており、その神経伝達障害の程度は両経路においてほぼ同程度であることが数学的に予想された。 以上の我々の生理学的比較データとこれまでに判明している不全型CSNBの原因遺伝子の機能により以下のような病態生理が推定される。1)不全型CSNBでは視細胞のシナプス末端に存在するCa++チャンネルをコードする遺伝子に異常があり、視細胞がphotonを受けてシナプス末端より放出されるグルタミン酸の放出に異常をきたす。2)しかしグルタミン酸の放出は完全に障害されているわけではなく、おそらく量的低下を引き起こす。3)その結果、杆体機能は低下するが全く伝達されないわけではなくそのために患者は夜盲を訴えない。4)一方で錐体経路はON経路もOFF経路も障害されるが、これも完全遮断ではないために色覚や視力は比較的保たれる。5)ON経路もOFF経路の障害の程度は同程度であり、これはpost-synapticな異常よりpre-synapticな異常により説明されうる。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)