加齢黄斑変性の病態における過酸化脂質の意義の解明―白血球循環動態評価からの検討
Project/Area Number |
14770967
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
松原 明久 名古屋市大, 医学(系)研究科(研究院), 助手 (80336685)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 白血球 / 過酸化脂質 / 網膜微小循環 / 加齢黄斑変性 / アクリジンオレンジ |
Research Abstract |
網膜循環障害に酸化的ストレスが関与していることが指摘されており、増植性糖尿病網膜症、未熟児網膜症、イールズ病などにおいては硝子体中の過酸化脂質が有意に上昇している。今回、過酸化脂質を眼内に投与したときの網膜微小循環における白血球-血管内皮相互機構への影響についてin vivoで検討した。 【方法】実験動物は、Brgwn-Norwayラットを使用し、過酸化脂質(LHP,18:2)はリノール酸をリポキシゲナーゼにより過酸化して作成した。LHP10μgを50μgのホウ酸緩衝液(0.02M)に溶解し、33G注射針を用いてラット眼の硝子体内にゆっくり注入した(LHP投与群)。ホウ酸緩衝液のみを注入した群およびコントロールとしてリン酸緩衝液(0.01M)を注入した群を作成した。硝子体注入6,12,24,48時間後にアクリジンオレンジデジタルフルオログラフィーにより白血球のローリング、網膜微小循環内への白血球の捕捉、網膜血管径の変化を観察し、定量的に評価した。 【結果】LHP投与群では、網膜静脈に沿ってローリングする白血球が観察され、6時間後にピークを示し、24時間後には減少していた。LHP投与群では注入12時間後から白血球捕捉数の増加が始まり、24時間後に最大値に達し、その後は減少した。24時間後のLHP投与群における白血球捕捉数は、ホウ酸緩衝液のみ投与した群、コントロールのいずれよりも有意に増加していた(P<0.01)。網膜動脈径は3群間に有意な差は認められなかったが、網膜静脈径はLHP投与群で有意に拡張していた(P<0.05)。 【結論】硝子体中のLHPの上昇は白血球-血管内皮接着を亢進させ、網膜微小循環障害の初期病変の原因となっている可能性がある。
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Report
(1 results)
Research Products
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