皮膚における色素細胞(メラノサイト)の幹細胞の局在と動態に関する研究
Project/Area Number |
14770996
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plastic surgery
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
大島 秀男 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (00308412)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 幹細胞 / メラノサイト / 皮膚 / 毛包 / TRP-2 / Dct-LacZ / niche / 分化 / Dct-Lac Z |
Research Abstract |
昨年度にDct Laczマウスを用いて色素細胞の皮膚内、頬髭毛包内における分布、毛周期によるその数や分布の変化を観察し,色素細胞の幹細胞であるメラノブラストの局在について組織ごとに検討した。その結果keratinocyteの幹細胞とは局在が異なることが判明した。 本年度には同定されたメラノブラストが幹細胞として機能するかどうかを確認するために、毛包または皮膚のメラノブラスト含有部位の移植実験を行った。移植は実体顕微鏡下で巌密に解剖学的位置を確認した上、毛包、皮膚などの組織の一部を切り出し、手術顕微鏡下にalbino mouseの皮膚内またはwhisker毛包内へ移植した。メラノブラストの増殖能、分化能は器官形成の過程にあるembryoやnew born pupへの移植により向上すると考えられ、成体への移植結果と比較、検討した。 メラノサイトは従来ドーパ陽性、または陰性の2種類に区別されていた。ドーパ陰性メラノサイトは現在メラノブラストと呼ばれているが、その由来、機能について十分な知見はない。われわれはメラノサイトだけがLacZ reporter geneで標識された遺伝子変換マウス(Dct-LacZ)を用いたため、確実にメラノサイトの動態を把握することが可能であった。今回の研究でメラノブラストが生体内(特に毛包内)で存在、遊走、増殖、分化してドーパ陽性のメラノサイトになり、毛母内でLacz陽性のメラノサイトがメラニンを生成していることが確認された。これにより移植されたメラノブラストが色素細胞の幹細胞であることが実証された。メラノサイトの動態・生理の解明は臨床において白斑などの色素失調症の病態解明に寄与すると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)