Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
早期増殖応答タンパク質(Early Growth Response,EGR)は,Znフィンガードメインをもつ転写因子で,細胞増殖の重要な制御因子と考えられている.本研究で,ヒト歯根膜および歯髄由来線維芽細胞のEGR-1発現におけるFGF-1,FGF-2,IGF-IまたはIGF-IIの影響を検索して,両線維芽細胞の増殖とEGR-1との関連を検討した. 両線維芽細胞を1,10および100ng/mlのFGF-1,FGF-2,IGF-IまたはIGF-IIをそれぞれ添加したDMEMで30分間培養した後,EGR-1の発現性を検索した.その結果BrdU取り込み量は,すべての成長因子の添加量に相関して増加しEGR-1タンパク質はIng FGF-1添加ですでに高い発現を示し,100ng添加で核やその周囲に局在した細胞が増加するとともに,EGR-1mRNA発現が最も高かった.FGF-2添加でEGR-1mRNA,タンパク質は濃度依存的に発現が増加し,10ng添加で核やその周囲に集中する細胞が増加した.またIGF-I,IGF-IIとも1ng添加からEGR-1mRNA,タンパク質の高い発現が観られ,10ng添加IGF-Iと100ng添加IGF-IIでEGR-1タンパク質の局在が,核やその周囲に集中した. 以上の実験結果から下記のことが示唆された. 1.FGF刺激による両線維芽細胞の増殖においてEGR-1が増殖制御の役割を果たし,特にFGF-1が,より低濃度でEGR-1発現を誘発する. 2.IGF刺激により,1ng添加からEGR-1の高い発現が認められ,機能発現はIGF-Iが10ng添加でIGF-IIが100ng添加で観られる.
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