Project/Area Number |
14771099
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
安藤 浩伸 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (40285466)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 口腔インプラント / 多血小板血漿 / 早期荷重 / 組織形態計測 |
Research Abstract |
多血小板血漿(PRP)は、PDGFやTGF-βなどの成長因子が含まれているため、骨の創傷治癒を促進させる可能性が示唆されている。しかしながら、歯科インプラントのOsseointegrationに及ぼす影響については十分に検証されていない。そこで本研究では、多血小板血漿(PRP)を併用したインプラント周囲骨組織の構造や形成時期を、イヌを用いた動物実験により病理組織学的、組織形態計測学的に検索した。 実験動物には、体重10kg前後の健常ビーグル犬3頭を用い、全身麻酔下にて下顎両側臼歯群を抜歯した。抜歯後、両側抜歯相当部に純チタン製スクリューインプラントを計4本臨床術式に準じて埋入した。実験群には、静脈血から遠心分離法で採取したPRPをインプラント埋入に併用し、コントロール群では、PRPを用いずインプラントのみを埋入した。観察期間は10週とし、通法に従い非脱灰標本を作製後、トルイジンブルー染色にて光顕的に骨組織を観察した。 全ての動物には、観察期間を通じて全身的に良好な状態が維持され、インプラント周囲粘膜は良好な治癒を呈していた。インプラント周囲に存在する骨組織は、いずれも骨髄組織がほとんどみられない成熟した皮質骨様構造を呈し、両群間で成熟度に差は認められなかった。骨接触率は、実験群(PRP群)、コントロール群でそれぞれ59.7±8.8%、24.1土20.8%であり、実験群(PRP群)がコントロール群と比較して有意に高い値を示した(P<0.05)。一方、インプラント周囲の骨面積率では実験群(PRP群)とコントロール群との間に有意差はみられなかった。 以上より、TRPはインプラント周囲再生骨組織をインプラント表面に誘導するように働き、オッセオインテグレーションをより確実にする可能性が示され、インプラント早期荷重の応用を考える上で有用な示唆を得た。
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