Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
ボランティアまたは患者の血液からDNAを調製し、歯胚の歯種および位置の決定に関わるHomeobox遺伝子およびその発現を誘導する成長因子をコードする遺伝子群について調べることが目標の1つである。これに対する準備として、下顎骨の大きさをコードする遺伝子をまず調べることとした。血液試料を採取予定であるので、「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」に沿って、手続き、計画を本研究機関の本学歯学研究科・歯学部附属病院・薬学研究科合同のヒトゲノム・遺伝子解析研究倫理委員会の審査に申請し、承認を得た。すでに約120名の患者より試料を採取し、ゲノムDNAを抽出して保存している。現在、この保存してあるゲノムDNAを、マイクロサテライトマーカーを用いて解析中である。さらに今年度は改めて、上下顎骨の大きさが第三大臼歯の有無に大きく関与することを解明するために、不正咬合を自然発症するモデルマウスを用いて、顎骨の大きさと大臼歯の存在との関与を調査した。その結果、以下の見解を得た。1、このモデルマウスでは下顎骨の大きさが若干小さいが、大臼歯および切歯の歯数に異常は認められなかった。2、下顎骨の大きさが小さいのは、下顎頭軟骨のプロテオグリカン中のグリコサミノグリカンが低硫酸化していることがその原因と考えられた。3、このモデルマウスの原因遺伝子bmは、下顎骨の大きさには関与するが大臼歯の有無には関与しないことが示された。
All 2004 Other
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Angle Orthodontists 74
Pages: 337-342
日本顎関節学会雑誌 16
Pages: 205-212
10014230204