Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,多数の遠隔地が接続された状況で,操作が容易で,高音質の音響システムを構築することであり,操作技術を知らない者でも扱える音響システムの構築を目指す.多地点接続可能で通話品質の優れた音響システムに,多チャネルエコーキャンセラと多チャネルオートゲインコントローラを組み合わせた装置を構築する.さらに,遠隔授業に臨場感を与えるため,複数の回線を利用した立体音像制御を取り入れたシステムの構築するため,提案するアルゴリズムを検討してのステレオ化にも対応できるエコーキャンセラを構築する.本年度はその音質や臨場感を評価するための手法の検討も行った. 本年度は,提案している手法は,適応アルゴリズムの可変ステップゲイン計算法であり,この計算法は,各チャネルの音量に応じたステップゲインを算出するため,これまでのエコーキャンセラに組み込まれていた適応アルゴリズムの制御用音声スイッチが不要になる利点がある.そして,ディジタルシグナルプロセッサを用いて実験装置を構築した.10kHzのサンプリング周波数で数100タップの適応FIRフィルタが構築できることを確認した.そして,10〜20dBの音響エコー除去能力があることを確認した.回路に混入する雑音の影響除去やプログラムの最適化の課題がある. さらに,臨場感の評価としてMRIを用いた機能MRI診断による脳機能の調査を行うことの検討を行った.画像の高次臨場感提示装置の実験装置の構築を行った.また,音の高次臨場感の把握のためには100dBAを超えるMRI駆動音に対処しなければならないことが明らかとなった.聴覚保護具を用いれば可能であること,圧電素子を用いて音響情報の提供が可能であることを確認した.これらにより,高次臨場感の知覚に関する調査が期待できる.
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