Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
水産資源解析における主要な目的は,成長・生残・再生産に代表される資源動態や資源量水準などの把握であり,観測データを基にしてこれらの推測を行う.この場合,資源動態と観測状況を表現する統計モデルが一意的に得られることは稀であり,したがってAIC等のモデル選択が積極的に利用されている.一方で,モデル選択に注目すると,AICに代表される情報量規準も分布間の(擬)距離の推定値であり,モデルの選択を誤る可能性がある.したがって,パラメータの推定やその誤差を評価する際,確率分布の仮定から導かれる通常の不確実性に加えて,モデル選択の不確実性も同時に考慮する必要がある.従って,モデル選択の不確実性も考慮した推定量の性能評価が必要とされる.本研究では,水産資源解析における網目選択性実験モデルなどに適用し,実用的な側面から検討した. 1.網目選択性実験におけるカバーネット試験において,カバーネットからの逃避の有無を考慮し,AICによるモデル選択の不確実性を考慮した網目選択性の評価を行った.この場合,推定誤差と比較してモデル選択の誤差はそれほど大きくないことが同時に考察された. 2.ライントランセクト法による資源量推定において,分散構造の異なる幾つかのモデルにおいて,資源量推定値とその標準誤差の推定をBayes的方法で行った.推定値の導出にはMCMCを利用し,モデルの選択にはDICを利用した.それらをアベレイジングする研究を継続中であり,今後はDICによる重み付けの妥当性評価へと展開する.
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