Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Research Abstract |
1、伝導冷凍型超電導マグネット(最大磁場強度4T,開口44cm,長さ25cm)の内側に直線型真空容器(直径20cm,長さ160cm)を設置し,装置の一方の端で熱陰極型直流放電プラズマ発生源を用いてアルゴンプラズマ流(電子温度1〜2eV,プラズマ密度10^9〜10^<12>cm^<-3>)を生成し,真空容器内に導入した.この時,磁場強度が最大である装置中央にマイクロ波入射用のアンテナを設置し,そこからプラズマ中にマイクロ波信号発振器により発生させたマイクロ波(周波数60及び6GHz,出力150mW)を入射した. 2、昨年度の研究成果から,マイクロ波が磁力線に対して斜め方向に伝搬する,すなわち有限の半径方向(磁力線垂直方向)波数を有することが左旋円偏波から右旋円偏波への偏波方向反転の原因である可能性が示唆されているので,本年度はまずプラズマ直径を変化させることで半径方向波数を変化させ,その偏波方向反転への効果を調べた.その結果,プラズマ直径が細くなるに従って,すなわち半径方向波数が大きくなるに従って偏波方向反転が電子サイクロトロン共鳴点(ECR点)に近い位置で起こることが明らかになった. 3、次に,電子密度,電子温度を変化させで偏波方向反転の特性を調べたどころ,電子密度が高いほど,また電子温度が低いほど偏波方向反転が起こりやすいことが分かった. 4、これまでの結果を考察するために,有限境界および不均一磁場配位の効果を導入したプラズマ中電磁波の分散関係および偏波方向の度合いを理論的に求めたところ,半径方向の境界条件に起因する左旋円偏波と右旋円偏波の分散関係の結合,および同軸状プラズマ円柱の導波管としての効果によって偏波方向反転が引き起こされていることが明らかになった. 5、この理論的に得られた分散関係を実験結果と比較したところ,半径方向波数への依存性なども含め非常に良く一致し,左旋円偏波のECR点での減衰を右旋偏波への偏波方向反転によって説明できることを明らかにした.
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