GFPにより可視化した非相同末端結合蛋白質によるDNA損傷認識機構に関する研究
Project/Area Number |
14780435
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境影響評価(含放射線生物学)
|
Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
小池 学 独立行政法人放射線医学総合研究所, 放射線障害研究グループ, 研究員 (70280740)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
|
Keywords | Ku70 / Ku80 / GFP / DNA修復 / 電離放射線 |
Research Abstract |
15年度までに樹立した細胞株を用いて、DNA二重鎖切断誘導後の野生型と変異型Ku80蛋白質の局在変化を、融合した蛍光蛋白質(GFP)を指標に経時的に観察することにより、放射線照射後のKu蛋白質がDNA切断点に結合するか否かを可視化により観察した。樹立した細胞株を蛍光蛋白質が観察できる様に蛍光物質を含まないガラス底の培養皿に一晩培養し良く接着させた後、電離放射線発生装置でX線(0-10Gy)を照射し、DNAの二重鎖切断を誘導した。まず、DNA二重鎖端が誘導されているか否かを確認するために、誘導されたDNA二重鎖端に既知のDNA修復蛋白質(H2AX蛋白質)が結合していることを照射した細胞を固定後に免疫細胞化学染色法により可視化し確認した。次いで、高感度の倒立型の共焦点レーザー顕微鏡の鏡台上で37度条件下で培養しながら経時的に蛍光蛋白質(正常型及び変異型Ku80)の局在変化を観察した。しかしながら、細胞核内にDNA二重鎖端が誘導されているにもかかわらず、Ku80蛋白質は顕著な局在変化を示さなかった。さらに、野生型のKu80とDNAに結合できない変異型Ku80の局在を一つの細胞内で発現させた細胞株について、異なる波長で励起される2種類の蛍光蛋白質の局在を比較検討を行ったが、その間に顕著な差は認められなかった。従って、本研究の結果、H2AX蛋白質が、DNA損傷部位に集合する条件下で、GFP融合型のKu80蛋白質は、DNA損傷部位に集合しないことが示された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)