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大気中浮遊粒子状物質による花粉症促進効果の物理学的作用機構の解明

Research Project

Project/Area Number 14780438
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 環境保全
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

下ヶ橋 雅樹  東京大学, 生産技術研究所, 助手 (20334360)

Project Period (FY) 2002 – 2003
Project Status Completed (Fiscal Year 2003)
Budget Amount *help
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywords花粉 / 大気中浮遊物質 / 花粉症 / アジュバンド / 吸着 / 表面プラズモン共鳴 / ディーゼル排ガス
Research Abstract

本研究では、スギ花粉中のアレルゲンの環境中での溶出ならびにDEPに代表される大気中浮遊物質への吸着による花粉症の物理学的促進作用の検討を進めてきた。特に今回は、これまで検討してきた代表的な花粉アレルゲンCry j Iのみならず、花粉からの総アレルゲン溶出の検討を試みた。その評価法として、ヒトの免疫系アレルギー反応の出発抗体であるヒトIgMを固定化したチップを作成し、これを用いた表面プラズモン共鳴測定を行った。実験に先駆けて、同チップが代表的なアレルゲン物質である卵白アルブミンに対して結合を示すものの、ヒトにとっての自己物質であるヒト血清アルブミンに対しては結合を示さず、アレルゲンセンサーとして有効であることを確認した。このチップを用いた検討の結果、花粉からは早い段階で溶出するアレルゲンと、溶出速度の遅いアレルゲンの2種があることがわかり、Cry j Iは後者に属することがわかった。また、Cry j Iの炭素表面への吸着速度・脱着速度に関しても検討を行い、アレルゲンの脱着が極めて遅く、実質的には不可逆で吸着することが明らかとなった。また、その最大吸着量は例えばC_8表面に対しては0.2ng/mm^2となることがわかった。さらに溶出速度と吸着速度の関係から、極めて大胆な仮定をおいた数理モデルを用いて環境中での挙動を予測したところ、およそ2〜12時間で花粉からの溶出ならびにDEP表面への吸着が平衡となった。
以上のように、花粉からのアレルゲン溶出及びその炭素表面への吸着の速度は、花粉の環境動態のスケールからみて極めて速く、また、花粉粒子はその大きさゆえに主たるアレルゲン放出部位は鼻粘膜であるのに対し、DEPに付着したアレルゲンは肺胞まで到達しうることなどから、ディーゼル排ガスと花粉症の相乗効果の一因として、環境中での花粉アレルゲンのDEP表面への濃縮の寄与が示唆された。

Report

(2 results)
  • 2003 Annual Research Report
  • 2002 Annual Research Report

URL: 

Published: 2002-04-01   Modified: 2016-04-21  

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