Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
下水からエストロゲンを効率的に除去できる処理プロセスを導入することができれば,環境への環境ホルモンの負荷削減に大きく寄与できる。本研究の目的は,タンパク質を用いた本泡沫分離法によるエストロゲンの物理化学的処理について検討し,エストロゲンの除去能を明らかとするとともに,都市下水からのエストロゲン除去プロセスとしての適用の可能性を検討することであった。本研究で得られた知見を以下にまとめる。 流入下水の総エストロゲンのうち,約95%が溶解性エストロゲンとして存在し,濁質の除去を目的とした従来の泡沫分離プロセスにおいて,溶解性エストロゲンの除去は困難であった。そこで,前処理プロセスとして,粉末活性炭注入の効果について検討した。エストロゲンは,下水に含まれる他の溶解成分(E260,色度,DOC)と比較して,活性炭に対する吸着性が著しく高かった。前段に粉末活性炭を注入することにより,凝集・泡沫分離処理において,ESの除去率が飛躍的に向上することが明らかとなった。本法の注薬条件を活性炭注入率50mg/L,凝集剤注入率30mg-Fe/L,カゼイン注入率50mg/Lとした場合,濁度とESの除去率の平均は,それぞれ99%(処理水濁度1度以下)と94%(処理水総エストロゲン濃度10ng/L以下)であった。 以上の結果から,活性炭吸着プロセスと凝集・泡沫分離プロセスを組み合わせた処理プロセスによって,都市下水に普遍的に混在するエストロゲンを短時間で効率的に除去できることが明らかとなった。
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