Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
糖脂質の抽出及び構造解析:環形動物ヒル綱チスイビル(和漢薬スイテツ)から有機溶媒を用いて糖脂質を抽出した。極性糖脂質を得るため,イオン交換クロマトグラフィーで分画をし,さらなる分画はケイ酸カラムクロマトグラフィーを用いて,有機溶媒の組成比率や混合溶媒を変え,単一の糖脂質に精製した。糖鎖の数や極性基の種類などは,TLC上の移動度と発色試薬検出によって推定した。糖の種類は,電磁波による酸分解あるいはフッ化水素で処理後,その糖誘導体をGCとGC-MS分析で決定した。また,糖鎖結合の位置は部分メチル化物の酸加水分解物を誘導体化し解析した。糖脂質全体,あるいは酸部分加水分解物の分子量はMALDI/TOF-MSによって測定し,詳細な分子量及び糖鎖配列の測定は共同研究としてFAB-MS分析で行った。糖鎖のアノマー配位も同じく共同研究としてNMR分析で行い,さらに部位特異的糖切断酵素による分解物の解析により決定した。4糖と5糖の極性糖脂質の構造解析を行いGlc,Gal,GlcNAcを含有しGlcNAcに極性基あるホスホコリンが結合していることが分かった。 ヒト血清中の抗極性糖脂質抗体の検索:プラスチック製のマイクロタイタープレートに精製したヒル由来の糖脂質をコートした。ブロッキング後、希釈したヒト血清を反応させ,抗ヒト二次抗体に結合した。Peroxidaseによって発色させた基質をマイクロタイタープレートリーダーで測定した。抗ヒト二次抗体にイムノグロブリンサブクラス特異的な抗体を用い,血清中の抗体のサブクラスを推定したところ,IgGクラス抗体と強く反応した。同様な手法により,TLCイムノステイニングも行った。4糖と5糖の糖脂質の比較および構造類似体のブタ回虫の糖脂質を用いて抗体特異性を解析したところ,GlcNAcの6位にホスホコリンが結合した構造が主に認識されていることが分かった。
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