イメージング型X線顕微鏡によるマイクロスペクトロスコピーを利用した観察手法の確立
Project/Area Number |
14780517
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
|
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
楠本 邦子 (竹本 邦子) 関西医科大学, 医学部, 講師 (80281509)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | X線顕微 / 放射光 / ホヤの血液細胞 / バナジウム / 2次元マッピング / X線顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究は、現行のX線顕微鏡システムを利用した「ミニマイクロスペクトロスコピー」を立ち上げ、本顕微鏡の観察波長域である「水の窓」域において、 (1)吸収端を利用した特定元素の2次元マッピング (2)多波長観察の差像を利用した画像解析 (3)時間分解マイクロスペクトロスコピー を試み、観察からデータ処理までの手法を確立することを目的とした。 集光ゾーンプレート(CZP)用チャンバーの作製と取り付けを行った。その後、掃引波長領域の修正に伴うベローズ部分の大幅な改良およびCZPステージの駆動機構の修正を行った。それと同時に、プレ観察および観察位置を決定するために利用している光学顕微鏡のユニットの改良も施した。分解能のテスト等を行い、通常の観察に利用できるまでにシステムを整えた。 「ホヤの血液細胞内におけるバナジウムの二次元マップを50nmの分解能で行う」ための実験は、本ビームライン以外に、引き続き、ESRF(フランス)のID21走査型X線顕微鏡ビームラインでも行っている。実験は、本システムの完成により、立命館大学SRセンターではバナジウムのL端およびESRFでのバナジウムのK端をターゲットとしたXAFS解析という段階に入り、血液細胞内のバナジウムの価数を、液胞内3価、液胞内微粒子(グラニュール)4価と決定することができた。さらに、3価と4価のバナジウムではリガンド構造に違いがあることが分かった。 本研究の成果は、平成16年1月1月8-10日につくば国際会議場で開催された日本放射光学会年会および、同年1月13,14日に立命館大学びわこ・くさつキャンパス・ローム記念館大会議室で開催されたInternational Symposium on Portable Synchrotron and Advanced Applicationsで報告した。なお、会議録も、今年中に報告される予定である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)