Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
昨年シグナル配列トラップ法により選別した560個の酵母のクローンから、プラスミドDNAをPCR法により調製し、すべての塩基配列を決定した。塩基配列からシグナル配列を含むN末端のアミノ酸配列を予測し、その配列がシグナル配列である可能性をPsort programにより調べた。その結果、約50%クローンがシグナル配列を含む可能性が示され、酵母によるシグナル配列のスクリーニングは成功していることがわかった。さらに、その配列を用いてBlast searchにより既知の塩基配列との相同性を調べたところ、既知の分泌性酵素あるいは未知の分泌因子cDNAクローンとの相同性が確認された。これらのクローンのステージ別の発現量を調べるため、cDNAのPCR断片をフィルターにプロットしたマクロアレイフィルターを複数枚作製中である。また、プローブ用の各ステージ(未孵化胞胚期、間充織胞胚期、原腸胚期)の総RNAについてはすべてのステージで調製した。発現の局在を調べるために、解離した小割球特異的および大・中割球特異的なプローブについても合わせて調製した。シグナル配列トラップ法でクローニングできるのは、タンパク質のN末端部分のみである。そのため、解析を進めていくために、全長cDNAをクローニングする必要がある。本年度は、孵化胞胚期と原腸胚期のRNAからそれぞれ約1000万の独立したcDNAクローンを含むプラスミドcDNAライブラリーを作製した。現在このライブラリーを用いて、興味深いクローンの全長cDNAをスクリーニングしている。
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