昆虫由来の受容体遺伝子を用いた人工受容体の開発と神経回路網研究への応用
Project/Area Number |
14780582
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
森田 光洋 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (50297602)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | オクトパミ / リーク電流 / カルシウム / Gタンパク質共役型受容体 / 神経細胞 / アストロサイト |
Research Abstract |
オクトパミンは無脊椎動物にみられる神経伝達物質であり、脊椎動物では合成されず受容体も存在しない。ショウジョウバエのオクトパミン受容体はGタンパク質共役型であり、細胞内カルシウム上昇とcAMP産生を引き起こすことが知られている。オクトパミン受容体遺伝子を脊椎動物由来の細胞に導入した場合、遺伝子発現した細胞選択的に細胞応答が引き起こされると予想される。この点に注目し、複雑な神経回路網において特定の細胞が示すカルシウム上昇などがシステム全体に果たす役割を解明する手段の開発を試みた。具体的にはオクトパミン受容体が脊椎動物細胞において引き起こす細胞応答の解析と、細胞種特異的プロモーターを用いた標的細胞におけるオクトパミン受容体の発現と、これにより引き起こされる神経活動の解析を行った。哺乳動物由来であるPC12h細胞、初代培養神経細胞およびアストロサイトにオクトパミン受容体を発現させた場合、PC12h細胞とアストロサイトにおいてオクトパミン刺激に対するカルシウム応答が見られたが、神経細胞は反応を示さなかった。しかし、電気生理学的解析を行ったところ、神経細胞においては脱分極刺激に対するカルシウム上昇の増強と、カリウムチャンネルの抑制が見られることが明らかになった(現在投稿中)。オクトパミン受容体を細胞種特異的に発現させる目的で、神経細胞とアストロサイトにそれぞれ特異的なプロモーターを培養細胞系において確立した(Tsuchiya et al., Brain Res. 2002)。これを用いてオクトパミン受容体を培養神経細胞および海馬由来スライス培養標本において細胞種特異的に発現させ、これを刺激した際の神経活動を検討中である。神経活動を効率的に検討する方法として、スライス培養標本における共焦点レーザー顕微鏡を用いたカルシウムイメージングを確立した(Morita et al., J.Neurosci. 2003)。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)