Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
前年度までの研究成果として腸管に存在するマスト細胞表面のATP受容体であるP2X7受容体からの刺激をペア型免疫抑制レセプターであるLMIR3/CD300fが制御しており、その結果LMIR3/CD300fは炎症性腸疾患の制御をおこなっていることについて報告を行った。その結果から本年度は腸管粘膜の炎症として共通する腸管GVHDとLMIR3/CD300fとの関連について検討を行った。炎症性腸疾患ではLMIR3/CD300fは欠損により増悪し、一方、GVHDではその欠損により病態が軽減する。このことから何らかの因子が影響すると思われるが、LMIR3/CD300f欠損マスト細胞欠損マウスにLMIR3/CD300fを強制発現させたマスト細胞を再構築すると野生型のマウスのGVHDと同様の結果になるが、一方で、LMIR3/CD300f欠損マスト細胞欠損マウスにLMIR3/CD300f欠損のマスト細胞を再構築しても、LMIR3/CD300f欠損マウスにGVHDを引き起こした際と同様の病態には至らなかった。したがって、GVHDにおいてはマスト細胞表面に存在するLMIR3/CD300fだけが病態に影響を及ぼしているわけではなく、その他の因子(例えば、リンパ球表面に存在するLMIR3/CD300f)が関与する可能性が示唆された。しかし、その因子の追求については現在までのところ、同定には至っていない状況である。また、LMIR3/CD300fと白血病についての検討は今後ヒト検体を用いた解析を施行したいと考えているが、現在までのところ公表できるデータは乏しい。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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臨床免疫・アレルギー科
Volume: 64 Pages: 374-9
Gut
Volume: 印刷中 Issue: 5 Pages: 1-11
10.1136/gutjnl-2014-308900