複雑ランドスケープ描像に基づく遺伝子ネットワークの制御
Project/Area Number |
14J00081
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological physics/Chemical physics/Soft matter physics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上田 仁彦 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥2,170,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | レプリカ対称性の破れ / 異常拡散 / 非平衡 / 軌道の統計力学 / ブラウン運動 / スピングラス / KPZ方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は昨年度、noisy Burgers方程式に駆動されるブラウン粒子の軌道においてレプリカ対称性の破れ(RSB)が生じていることを発見した。本年度は、この現象を非平衡環境中での拡散の一クラスと位置づけ、他の状況においても同様の現象が観察されうるかについて検討を行った。 まず、トラップモデルと呼ばれるガラスダイナミクスのトイモデルにおいては上で述べた「軌道のRSB」が生じていることを数値計算を用いて捉える事ができた。トラップモデルは格子上にランダムなエネルギー障壁が与えられている粒子模型であり、エルゴード性の破れやエイジングのようなガラス的ダイナミクスの研究の際に興味を持たれてきた。特に一次元トラップモデルはこれまでに平衡状態において局在現象を示すことや異常拡散が見られることなどが知られていた。本研究ではこの一次元モデルを軌道の観点から解析することで、拡散の異常性を軌道アンサンブルにおける相転移として記述する事ができた。この結果は現在論文準備中である。 また、一般に共通の速度場に駆動される二粒子は直接的な相互作用が存在しない場合にも有効的には引力が働いてクラスター化していくこと(軌道の合流)が知られている。しかしながら、速度場が記憶のないガウシアンで与えられる場合などの単純な状況では、この現象は二粒子に個別に加わる熱ノイズに対して不安定である。一方で、昨年度得られた軌道のRSBは、この軌道の合流のうち個別な熱ノイズに対して安定なものである。申請者はこれらの違いを理解するための第一歩として、速度場が記憶のないガウシアンで与えられる状況にわずかに記憶を加えることによって軌道の合流が安定化されるかどうかを調べた。その結果、記憶によって軌道のRSBが生じるまでにはならないが、相対拡散では一粒子拡散から期待されるよりも個別のノイズの効果が強く抑制されることを示した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)