新規パーキンソン病モデル細胞の作製と発症メカニズム解明への応用
Project/Area Number |
14J06235
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied pharmacology
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
宮良 政嗣 広島大学, 医歯薬保健学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | パーキンソン病 / MPP+ / オートファジー / リソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、パーキンソン病(PD)関連化学物質MPP+をヒト神経芽細胞腫SH-SY5Y細胞に低濃度曝露し、緩やかな細胞死の初期に起こる細胞内変化を観察することで、PD発症の本質的なメカニズムの解明を目指している。前年度までに、低濃度MPP+は、リソソーム内加水分解酵素の活性低下を介してオートファゴソーム分解を抑制すること、さらには、この現象が細胞死に関与していることを明らかにした。 本年度は、低濃度MPP+(48時間曝露)に特有のオートファゴソーム分解抑制メカニズムの特定を目指して、従来からPDモデル細胞作製に汎用される高濃度MPP+(24時間曝露)がオートファジーに及ぼす影響との比較を行った。高濃度MPP+は、オートファゴソーム分解抑制に加えてその生成過程も阻害している可能性が示され、細胞内に蓄積したオートファゴソームの量は低濃度MPP+曝露時と比較すると少量であった。また、低濃度MPP+と異なり、高濃度MPP+は、細胞内リソソームの数自体を減少させ、リソソーム機能亢進物質(トレハロース及びラパマイシン)を前処理しても高濃度MPP+誘発オートファゴソーム蓄積及び細胞死の軽減は認められなかった。このことから、高濃度MPP+は過激なリソソームダメージを引き起こし、それは、短時間では修復が困難である可能性が考えられる。 以上より、「リソソーム内加水分解酵素の弱い活性低下」は、低濃度MPP+毒性に特徴的であり、このような状態が持続的に引き起こされることがPD発症の根本的なメカニズムである可能性が考えられる。今後、リソソーム内加水分解酵素活性低下の詳細なメカニズムが明らかになれば、PDの新規治療標的同定に繋がることが期待される。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)