細胞内プロテアーゼに応答して薬物を放出可能な新規DDSキャリアーの開発
Project/Area Number |
14J09314
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Waseda University (2015) Kyoto Pharmaceutical University (2014) |
Principal Investigator |
板倉 祥子 早稲田大学, 重点領域研究機構, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥1,940,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ドラッグデリバリーシステム / 薬物放出 / プロテアーゼ / ドラッグデリバリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、薬物送達キャリアーの薬効の向上のため、癌細胞内でキャリアーからの薬物放出が促進するシステムの開発を目指した。平成26年度は、癌細胞膜で高活性のプロテアーゼであるγ-セクレターゼの基質となるペプチド(LMDP)をリポソーム膜に組み込むことで、プロテアーゼに応答した内封カルセインの細胞内放出の促進が認められた。平成27年度は、内封薬物としてsiRNAを用いて細胞内放出の検討及びin vivoへの応用のための新規血中滞留性素子の開発を行った。現在、siRNAのデリバリーには、正電荷ポリマーと凝縮させる方法が用いられているが、強固な凝集体のため、細胞質内での放出には不利に働く。そこで、これまでに開発したpH応答性電荷反転ペプチドのSAPSPをsiRNAとの縮合剤に用いたところ、正電荷ポリマーのアルギニンペプチドを凝縮剤とした場合と比較して細胞質のpHにおいてsiRNAの放出が大きく増大し、高い遺伝子発現抑制効果が認められた。これらのシステムをin vivoへ応用するためには、腫瘍環境低pHに応答して正電荷に反転するSAPSPの修飾が有用であるが、さらに血中滞留性を付与することが必要である。そこで、ペプチドの機能性を保持しながら、親水化が可能な新規素子として、低分子の親水性化合物であるTrisを結合した脂質誘導体(TGA)を合成した。TGAを修飾したSAPSPリポソームを担癌マウスに尾静脈内投与した結果、投与1時間後の血中残存率は未修飾のに比べて、約2倍に上昇した。 以上より、SAPSPによる細胞質へのsiRNAの効率的な送達及びTGAの修飾による機能性素子を保持しながら血中滞留性の付与が可能であることが示された。これらを、LMDPと組み合わせることで、in vivoにおいても効率的に細胞内への薬物放出が可能となる新規システムの開発に繋がると期待できる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)