ハロゲン・希ガスを用いたマントル内の水の起源・挙動・分布の解明
Project/Area Number |
14J09380
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Geochemistry/Cosmochemistry
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 真大 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | ハロゲン / マントル捕獲岩 / 沈み込み / 希ガス / 沈み込み帯 / 水 / 二酸化炭素 |
Outline of Annual Research Achievements |
地球表層を移動する海洋プレートが陸側のプレートに衝突し、マントルへと沈み込む場(沈み込み帯)では、ハロゲンや希ガス、水、二酸化炭素などに代表される揮発性物質が、沈み込むプレートに取り込まれてマントルへ運ばれている。本研究では、揮発性物質が地球表層から地球内部へと沈み込む過程、沈み込みがマントルの揮発性物質の組成に及ぼす影響について、沈み込む揮発性物質の最も良いトレーサーと考えられるハロゲンと希ガスを用いて解明することを目的としている。研究対象としては、マントル中の揮発性物質について1次的な情報を最もよく保存していると考えられるマントル捕獲岩を扱う。 今年度は、プレート内で産出した試料のハロゲン分析、プレート内と背弧側で産出した試料の微量元素分析を行った。 プレート内の試料は、MORB(中央海嶺玄武岩)源マントル的な組成を起点に2種の傾向を示した。微量元素組成もハロゲン組成と対応し、研究対象としたマントル捕獲岩は、現在はハロゲン組成が変動しているが、元々はMORB源マントル的な組成を持っていたことを示唆する。研究対象とした地域では、10億年以上前に大陸化のマントルがマントル対流から分離したことが示唆されており、対流するマントルのハロゲン組成が少なくとも16億年間一定で、沈み込み帯でみられたヨウ素に富むハロゲンの沈み込みの影響がマントル全体に強く及んでいないことを示唆している。 昨年度までに行った背弧側の試料のハロゲン分析結果から、背弧側では3種のハロゲンが混在していることがわかった。背弧側の試料の微量元素組成や同位体組成は、ハロゲン組成とよく対応しており、それらがマントルに元々存在していた成分と2種の起源が異なる沈み込んだ成分であることが示唆された。火山フロントと異なり、マントルに元々存在していた成分がみられたことは、沈み込みが及ぼす影響が火山フロントよりも小さいことを示唆する。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(17 results)
-
[Journal Article] Slab-derived halogens and noble gases illuminate closed system processes controlling volatile element transport into the mantle wedge2017
Author(s)
Kobayashi, M., Sumino, H., Nagao, K., Burgess, R., Ishimaru, S., Arai, S., Yoshikawa, M., Kawamoto, T., Kumagai, Y., Kobayashi, T., Burgess, R., Ballentine, C.
-
Journal Title
Earth and Planetary Science Letters
Volume: 457
Pages: 106-116
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 沈み込み帯で産出したマントル捕獲岩のハロゲン組成にみられるスラブ起源流体の影響2015
Author(s)
小林真大, 角野浩史, 長尾敬介, Burgess R., 石丸聡子, 荒井章司, 芳川雅子, 川本竜彦, 熊谷仁孝, 小林哲夫, 中村美千彦
Organizer
日本鉱物科学会2015年年会
Place of Presentation
東京大学(東京都文京区)
Year and Date
2015-09-25
Related Report
-
[Presentation] マントル捕獲岩のハロゲン組成にみられるマントルメタソマティズムの影響2015
Author(s)
小林真大, 角野浩史, 長尾敬介, Burgess R., 石丸聡子, 荒井章司, 芳川雅子, 川本竜彦, 熊谷仁孝, 小林哲夫, 中村美千彦, 高橋栄一
Organizer
2015年度地球化学会第62回年会
Place of Presentation
横浜国立大学(神奈川県横浜市)
Year and Date
2015-09-16
Related Report
-
[Presentation] Mantle metasomatism in subduction zone and intraplate settings based on halogen and noble gas systematics2015
Author(s)
Kobayashi M., Sumino H., Nagao K., Burgess R., Ishimaru S., Arai S., Yoshikawa M., Kawamoto T., Kumagai Y., Kobayashi T., Nakamura M., Takahashi E. and Ballentine C.J.
Organizer
25th Annual V.M. Goldschmidt Conference
Place of Presentation
プラハ(チェコ)
Year and Date
2015-08-16
Related Report
Int'l Joint Research
-
[Presentation] 中性子照射したマントル岩の希ガス質量分析によるハロゲン・希ガス高感度多元素同時分析2015
Author(s)
小林真大, 角野浩史, 長尾敬介, Burgess R., 石丸聡子, 荒井章司, 芳川雅子, 川本竜彦, 熊谷仁孝, 小林哲夫, 中村美千彦, 高橋栄一
Organizer
第63回質量分析総合討論会
Place of Presentation
つくば国際会議場 エポカルつくば(茨城県つくば市)
Year and Date
2015-06-17
Related Report
-
[Presentation] Ar-ArおよびI-Xe年代測定法を応用したマントル捕獲岩のハロゲン分析2015
Author(s)
小林真大, 角野浩史, 長尾敬介, Burgess R., 石丸聡子, 荒井章司, 芳川雅子, 川本竜彦, 熊谷仁孝, 小林哲夫, 中村美千彦, 高橋栄一
Organizer
日本地球惑星科学連合2015年大会
Place of Presentation
幕張メッセ(千葉県千葉市)
Year and Date
2015-05-24
Related Report
-
[Presentation] Ar-ArおよびI-Xe年代測定法を応用したマントル捕獲岩のハロゲン分析2015
Author(s)
小林真大, 角野浩史, 長尾敬介, Ray Burgess, 石丸聡子, 荒井章司, 芳川雅子, 川本竜彦, 熊谷仁孝, 小林哲夫, 中村美千彦, 高橋栄一
Organizer
日本地球惑星科学連合2015年大会
Place of Presentation
幕張メッセ国際会議場(千葉県千葉市)
Year and Date
2015-05-24
Related Report
-
-
-
-